VSコロナ コロンビア編#13

飲食店がピンチ!

この記事は約4分で読めます by ユースケ“丹波”ササジマ

2度目のロックダウン延長が決定されたコロンビア。規制内容に変化があったようです。コロナウイルスと戦う世界の様子を紹介する『VSコロナ コロンビア編』。今回は2度目のロックダウン延長が命令されたコロンビアの最新情報をお届けします。すでに壊滅的な状況にある飲食店や娯楽産業の現状はどうなっていくのでしょうか。笹島佑介が現地からお伝えします

本稿では新型ウイルスで打撃を受けているコロンビアの飲食業界について取り扱う予定でしたが、ちょうど昨日(4月20日)、ロックダウンが5月11日まで延長されることが決まりました。これで2度目の延長ですが、今回のは前回のものと少し違うようです。

本来コロンビアのロックダウンは4月27日終わる予定でしたが、4月20日に、まだ予断を許さない感染状況を鑑みて(延長命令前の4月19日時点におけるcovid-19感染者は3,794人、死亡者は192人)、コロンビア大統領は2回目のロックダウン延長命令を出しました。この2回目の延長宣言でアナウンスされた規制内容を見てみましょう。

  • 航空便は国際線も国内線も5月30日まで運航休止
  • 首都ボゴタのトランスミレニオ※やメデジンのメトロなど大規模公共交通機関は乗車率35%以内での運行(乗客同士が1mの間隔を確保するためにはこの乗車率が限界らしい)
  • テレワークの継続
  • バーやディスコは引き続き閉鎖、レストランも受けられるのは出前注文だけ
  • 学校など教育機関は以前からアナウンスがあったように5月末までスクーリングは中止

※トランスミレニオ = 大型バスによる大量輸送システム。リンク先はスペイン語。日本語ページは自動翻訳によって作成されていてひどい有様。

上記の内容は正直これまでの規制とそう変わるものではありません。しかし、来週から始まる第3期(?)ロックダウンではこれまでになかった新しい動きが見られます。

  • 建設業及び製造業の活動を再開
  • 運動のための外出を許可
運動のために限って外出が解禁されるなど規制緩和が見られる。
(出典 :
https://www.eltiempo.com/politica/gobierno/duque-extiende-cuarentena-hasta-el-11-mayo-coronavirus-en-colombia-486678 )

ロックダウン中、農業や酪農、流通関係など特定の業種以外は活動を止められていましたが、4月27日から、マスクの着用や体温測定の義務化といった条件の元、建設業と製造業が経済活動に参加できることになりました。

そして、身体的・精神的健康を増進するため、外出して運動することができるようになります。やったぜ! と歓喜したのですが、スポーツ省大臣によると、

  • ジョギングかウォーキング、自転車に乗ることができるが、移動範囲は自宅から最大半径1km
  • 運動できるのは午前5時〜午前8時までの間のみで午後、夜間の運動は認めない
  • 子どもは20〜30分間外出することができる
  • 公園やスポーツセンター、ジムは閉鎖したまま
  • 運動する人は他人との距離に配慮すること

といった条件があるようです。また、運動中に外出禁止措置を違反するようなことがあれば罰金が課されるということも言われているのですが、具体的に何をすれば罰金対象になるのかは明らかにされていません。

いろいろ条件はありますが、運動できないよりはマシですね。ロックダウンはまだ続き、先行きも不透明なコロンビアですが、日常に回帰するための動きが見られ始めました。

しかしながら、そんな日常を形づくっていた多くのものはまだ戻ってきていません。たとえば、月に数回、美味しいお酒や食事に舌鼓を打っていたレストランはいまだに休業状態です。

メデジンの飲食業界を見てみると、エル・ポブラドというメデジン最大の繁華街にある120の商業施設で構成される繁華街商工会の役員で、1300の会社が加盟している観光歓楽産業事業者連合のスポークスマンでもあるルイス・ギジェルモ・オルフエラ氏は、「我々としても人命が第一なのでロックダウンを支持しますが、正直なところ状況は壊滅的です。」と語っています。

オルフエラ氏によると、バーやディスコなどの娯楽店舗の20%が破産寸前で、これまでに2,500人が仕事を失っているそうです。さらに、このペースでいくと35,000人の雇用が失われると危機感を募らせています。また、あるレストランの経営者は、「店自体は出前注文で続けられるが、売上は通常時の3割にも満たず、銀行も融資してくれない。」と厳しい現実を語ります。

こうした現状を打開するために、経営者たちは活動再開を可能にするために、店舗あたりのお客の人数を3割までにして机も1.5m間隔に設置する、などの対策を提案しています。また、観光歓楽産業事業者連合も、こうした厳しい状況を乗り越えて活動再開を迎えられるよう、バーやディスコ、酒販業者やタバコ業者など娯楽産業で働く人々の結束を促しています。

4月27日から3回目のロックダウンが始まりますが、問題を抱えているのはもちろん飲食業界だけではありません。医療現場も疲弊していますし、支援を受けられていない生活困窮者もたくさんいて、一部では道路を封鎖して支援を求めるデモを行っている地区もあります。多くの人が政府による抜本的な解決策や支援を求めています。

次回は、長期化するロックダウンで心配される治安について紹介します。

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株式会社オフィス303の元社員。黒豆で有名な兵庫県丹波篠山市出身。2017年に日本を飛び出して1年ほどラテンアメリカ諸国を行脚する。現在はライターやフリー翻訳者として働きながら超低空飛行で生き延びる。