マンガ数寄者時代!!#2

「同人誌」と「ネーム会」

この記事は約3分で読めます by 坂上暁仁

上記画像は左から順に、石ノ森章太郎、藤子不二雄A、藤子・F・不二雄、夏目漱石、正岡子規

「同人誌」ってなに?

同人とは。
同じ趣味・志を持っている個人または団体のこと。
古くは明治時代に正岡子規や夏目漱石らが参加していた『ホトトギス社』などがある。それらの団体が作った雑誌のことを「同人誌」もしくは「同人雑誌」というようになった。同人漫画の歴史では、足塚不二雄(のちの藤子不二雄の二人)や石ノ森章太郎らが若い頃に作っていたものが有名である。

では同人誌ができるまでの流れというのは一体どのようなものだろうか?  同人団体『すいかとかのたね』が製作した新刊『すいかとかのたね6号』を例に挙げてみる。






前回の記事で掲載した令和元年11月のコミティア130、そこから遡ること半年前。同年5月から6号の企画が始まった。

「ネーム会」

企画会議の次は「ネーム会」である。
「ネーム」とは?


漫画制作工程において、作画や下書きより前につくるラフ段階のことで、漫画を描き進めていく上で大事な道筋をここで作る。このネームの作り込み具合は執筆者によって様々だが、良い漫画は例外なくネームに熱量を注いで推敲している。プロの漫画家の打ち合わせでもネームが重要になってくる

2019年4月からメンバーが吉祥寺に一軒家を借りて、アトリエとして一階リビングを活用できるようになる。『すいかとかのたね』製作の拠点。

『すいかとかのたね』6号もこれを真似て、作家全員がそれぞれ「ネーム」を作ってきた。それらを読み合い意見交換するのが「ネーム会」である。「ネーム」を読み合い、客観的な意見や感想を書き合い、議論をする。こういった集いはやはり、作家が複数いる同人団体ならではの利点と言っていいだろう。

ネーム会の様子。全員のネームを回し読みをし、お互いに感想を書き合う

「ネーム会」はおよそ2週間の間隔で3度開かれた。1度目の会では拙い作品も、会を重ねて他人の目が入ると、エピソードを変えセリフを変えて確実な進歩が見えた。結実した作品を手に取れば、きっとお分かりいただけるはずだ。

次回に続く

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#3 創作の沼

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CREDIT

クレジット

執筆・撮影・イラスト
1994年、福岡県生まれ。漫画家、イラストレーター。第71回ちばてつや賞にて『死に神』が入選。漫画雑誌『すいかとかのたね』の作家メンバー。散歩と自転車がちょっと好きで、東京から福岡まで歩いたことがある。江戸の消防と建築を研究中。
執筆・編集
大学在学時は街歩きサークルに所属、路地裏が好きで方向音痴だのに狭い道を分け入って進む癖がある。旅行先でGPSの現在地が1歩で5km移動した経験からナビは信用していない。愛読書は若竹七海の「葉村晶シリーズ」。最近ハイボールが美味しく感じるようになった。