マンガ数寄者時代!!#1

コミティア

この記事は約3分で読めます by 望月浩平

出版不況と囁かれ始めて早20年近く、
紙媒体の書籍の販売は振るわず、
続々と電子書籍の市場が拡がっていく昨今。

特に漫画の電子書籍シェアは大きく伸び、
すでに売上は紙媒体と並んでいて、
今に追い越さんばかりだ

しかし、そんな中
自費出版で本を販売する人々がいる。

コミティアの様子1

コミケ? いいや違う

二次創作禁止!

コスプレ禁止!

ストイックかつマニアックな嗜好を展開させるこのイベントこそが、

コミティアの様子2

コミティアである!!

コミティアとは

プロ・アマ問わないマンガ描きたちが自費出版した本を発表・販売する展示即売会。

個性を持つ作家の表現の舞台であり、読者にとってまだ見ぬ宝探しの山でもある。

コミティア公式サイトより一部抜粋)

年に4回、東京ビッグサイトで開催されるコミティアは約3,000~5,000のサークル出店者が集い、総来場者数は3万人近くにも上る。

現在は東京のみならず、大阪、名古屋、新潟、北海道、福島、福岡の6都市でも開催されている。

そこで発表される販売物はマンガ本に留まらず、イラスト本や小説や評論、音楽CDやグッズの展開まであらゆる創作の場としても拡大している。

印刷企業や出版社も参加していて、実際にここから輩出されたプロも多く、その功績は文化庁からも認められているところだ。

コミティアの様子3
コミティアの様子4
その熱量たるは大人の文化祭
見本誌コーナー
こちらは見本誌コーナー
参加者達の作品を試し読みできる場である。
作品を吟味する人々
作品を吟味する眼差しは真剣そのもの
サークルの外観

ひとつのブースをピックアップしてみよう

ブースの様子1

今回のコミティア130で、なんとも分厚い冊子を販売していたブースがあった

分厚い冊子

ページ数にして304ページ!

本? というよりはむしろ「箱」である!

1500円は漫画の値段設定としては
決して手に入れやすいとは言えないものだが
装丁・デザインは非常にシンプルで見やすく、
その美しさたるや堂々とした出で立ちである。

『すいかとかのたね』

冊子の名前は『すいかとかのたね』

17人の作家たちによる漫画やコラム文章をまとめたアンソロジー漫画雑誌である。

※アンソロジー:異なる作者による作品を集めたもの

何を隠そう、筆者もこの制作陣の内の一人なのだ

すいかとかのたねメンバー

団体名も同じく『すいかとかのたね』

そのブースの独立した雰囲気と、凝った装丁の分厚い雑誌たちが並ぶ机の上の世界観は、一種異様でもあった。

ブースの様子2
ブースの様子3

彼らは今回のコミティア130で新作の漫画雑誌を

50冊! それなりの値段でありながらも完売という快挙を成し遂げていた

2015年からコミティアに参加してきた『すいかとかのたね』がどのような道筋をたどってきたのか、またどのようにして今回の新作が生まれたのか

次回から触れていこうと思う。

CREDIT

クレジット

執筆・編集・撮影
大学在学時は街歩きサークルに所属、路地裏が好きで方向音痴だのに狭い道を分け入って進む癖がある。旅行先でGPSの現在地が1歩で5km移動した経験からナビは信用していない。愛読書は若竹七海の「葉村晶シリーズ」。最近ハイボールが美味しく感じるようになった。
    執筆・編集
    1994年、福岡県生まれ。漫画家、イラストレーター。第71回ちばてつや賞にて『死に神』が入選。漫画雑誌『すいかとかのたね』の作家メンバー。散歩と自転車がちょっと好きで、東京から福岡まで歩いたことがある。江戸の消防と建築を研究中。