獣神サンダー・ライガー 過去・今・そして未来のプロレスへ

プロレスはまだまだ広がっていく

この記事は約15分で読めます by 三橋太央

前回は、ライガーさんの過去の話や、今活躍するプロレスラーについてお聞きしました。最終回では低迷期を耐え、少しずつ盛り上がりを復活させた新日本プロレスの軌跡と、さらなる飛躍をとげるためには何が必要か。過去を振り返りつつ、未来へと目を向けて、獣神サンダー・ライガー選手と未来のプロレス界への思いを話しました。

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獣神サンダー・ライガー 過去・今・そして未来のプロレスへ

プロレスは今、「かっこいい」

獣神サンダー・ライガー選手プロフィール用画像
獣神サンダー・ライガー
1989年4月24日、東京ドームで獣神ライガーとしてデビュー。同年5月に第9代IWGP Jr.ヘビー級王座に輝き、その後も数々のタイトルを手にした。2020年1月4日、5日『WRESTLE KINGDOM 14 in 東京ドーム』で引退記念試合が行われる。身長170cm、体重95kg。得意技は「ライガーボム」「ロメロ・スペシャル」「掌底」。
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プロレスをどうやって広めていくか

僕は選手でもあり、プロレスファンでもあるので、素直にプロレスっておもしれえって思うんですよ。

ライガー

はい、おもしろいです。

三橋

一時期、K-1とか総合とか、いろいろな格闘技が出てきて押され気味になってたときも「いやいや、プロレスおもしろいやん!」「大丈夫だよ、プロレスの方がおもしろいんだもん」という信念があったんですよ。

ライガー

お客さんが会場になかなか足を運んでくれない時代もあったんですね。

三橋

そのときにうちの真壁選手が、500人ぐらいしか入らなかった会場で「いいんですよ、次は1000人でやりますよ。その次は1500人でやりますよ。そういう試合を今日すればいいんですよ」って言って、あいつは常にそういう風に言っていたんですよ。

ライガー

真壁選手は常に前を見ていた。

三橋

そう。真壁選手の自分で自分を鼓舞するのも、棚橋選手の「愛してま~す」も、そういうの見て僕は「プロレスはおもしろいんだから、絶対上がってくるよ」って。気持ちが折れそうになっても、頑張ろうよって思った。

ライガー

そして今、多くのお客さんが会場に足を運んでくれるという状況になっていますね。

三橋

やっぱりね、信じるものは救われるじゃないけど、僕は本当にプロレスが好きで、プロレスをおもしろいと思ってる。今でもそうだし。信じていたし。やっている人間は信じなきゃだめよ。自分たちのやっていることを。

ライガー

ファンはいきなり増えたわけではなく、ちょっとずつ増えていったと思うんですが、どのあたりに「増えてきたな」という実感に変わりましたか?

三橋

今、エディオンアリーナ大阪と言うのかな。大阪府立体育会館。あそこが「ソールドアウトでチケットがない」って言われた。そのとき「え、すげー!」って。あそこの会場は5000~6000人とかで、でかいよねって。しかも、都市部とはいえ東京じゃない場所で。そこがそんな状態になるっていうのはすごくね?っていうのが、実感したときかなあ。

ライガー

いつ頃のことか、覚えていらっしゃいますか?

三橋

もうかなり前よ。棚橋選手が「愛してま~す」って言い始めた頃は、まだそこまでじゃなかったですね。

ライガー

今はそこからさらに人気が上がって、客足も増えてきていると思います。それでも「まだまだ認知が足りてないな」と思う瞬間はありますか。

三橋

やっぱり地方とか行ったときに1000人ちょっと、というときとかあって「あれ? 前回の興行から椅子増えてないやん」ってなるときかな。後ろにスペースがあるから、まだ椅子並べられるやんって。なのに、並べられない。それはなんでだ?って。何が足りないんだろうって。

ライガー

まだ見ぬファン層にプロレスをもっともっと広めて、そこを埋めたいですね。

三橋

今はテレビでの放送が早朝に近い深夜枠。猪木さんがよく言う「環状八号線の理論」という環状線の内側にいるプロレスに興味がある人というのは、大きく宣伝しなくても観に来てくれる事が多い。マニアと言われている人はね。でも、環状線の外側にいる人たちを、どう環の中に入れるかというのは、もっと勉強しなきゃいけない。

ライガー

一度興味を持てばおもしろいと思ってリピートしますけど、最初の一歩は難しいですね。

三橋

猪木さんは過去にホームレスの格好をしたりとか、色々やってたんですよ。そういうのも今思えば、興味をまずこれで惹くということ。次の日の新聞、大概は猪木さんのそのホームレスのことだったでしょ。それだけ影響力があったんですよ。ただ、僕らは若いから、「また1人だけ目立って、良い格好して自分だけ目立てばいいと思っているんだ」って思ってましたがそれは違う。猪木さんが言いたかったことはそこなんだよ。これなんですよ。

ライガー

いかに外にプロレスを届けるか、どう発信していくか・・・ということなんですね。

三橋

それを1番やっているのは棚橋選手たちだと思うし、今でも彼は芸能活動をやっている。プロレスは今、こういう人がいるんだってなって。暴走キングコングもスイーツを食べる。僕みたいな、なまはげみたいなのもいる。今のプロレスはどうなってるんだ、おい! みたいな。で、興味を持っていただいたら、こっちの勝ちですよ。どうなんだろうって気になったら、人間って観たいじゃん。

ライガー

そうですね。僕もその一人です。

三橋

ありがとうございます。どんなものかって気になって観ちゃうじゃないですか。そこなんですよ。だから、棚橋選手で「プロレスラーがプロレスだけやっていればいい」という時代が終わったの。まさに。棚橋選手はえらいよね。

ライガー

テレビ以外のメディアは、かなり大人に向けた発信だと思うんですけど、まだ見ぬ子どもたちのファン層、未来のファンに訴えかける活動とかで、こういうのをやってみようとか。

三橋

トークショーや地方での食事会とか、そういうちょっとしたパーティーみたいなものが組まれることがあるんです。そういうときは、ちびっこさんとかが来て、写真を撮ったりとかあってね。そういう小さい子が育っていってくれないと、いずれはファンの認知は枯渇してくると思うんですよ。世代を超えていってね。お母さま方も「ああプロレスか、行っておいで」って子どもを快く出せるような環境づくりをしていかないといけない。

ライガー

「プロレスは乱暴なもの。観ちゃだめ!」ではなくて・・・、ということですね。

三橋

そこの意識改革というのをやっていかないといけない。それはメディアの得意なところで。リングではこうだけど、普段はこんな感じなんですよって。どんどんメディアに出て行って、知ってもらうというのも大事。実際、ちょっとした施設を訪問させてもらったときに、ちびっこたちに「プロレス知ってる人? 相撲知ってる人?」って聞いたら、相撲を知ってる方が断然多いんですよ。

ライガー

相撲は全国ネットで、しかもいい時間帯にやってますからね。

三橋

時間帯がいいとね、やっぱり観ちゃうんですよ。親も観てるし。「プロレスは夜中の2時だよー!」だと観られるのは新聞配達のおじちゃんか、牛乳配達のおじちゃんくらいしかいないからね。だから、試合がそういう時間なんだったら、プロレスラー誰々という名前で普通の時間帯のバラエティに出たり、クイズ番組に出たりとかして。今のプロレスラーって、こんな感じなんだって興味を持ってもらうように、どんどん活動をしていきたいね。

ライガー
熱く語る獣神サンダー・ライガー選手
突然のインタビュー依頼にも快く応じて下さったライガー選手。夕方から夜にさしかかっても、プロレスについて熱く語ってくれました。

プロレスファンとの思い出

プロレスラーはみんなファンに声をかけてもらえると「うれしい!」という感じでしょうか。
試合前とかでも、ガンガン声かけて応援をしてほしいのかどうなのか・・・

三橋

応援はしてほしいですね! 声というのは1つとして聞こえなくても、うねりになって体に届きますから。特にちびっこの声というのは高いから、よく響くんだわ。

ライガー

最近よくワールドの中継とかでも、子供の声が入っていますね。

三橋

※「新日本プロレスワールド」は、新日本プロレスの試合がLIVEやアーカイブで見られる動画配信サイト。試合の配信だけでなく、選手のドキュメンタリーや、試合後のバックステージコメントなど、豊富なコンテンツがたったの月額999円(税込)で好きなだけ見られます!

入っているでしょ。ちびっこの声。だから、どんどん声出してよ。それこそ、ストレス溜まっている人も、大きな声を出して。「いけー!!!」とかね。スッキリするみたいよ。

ライガー

そうやってどんどんみんなが声を出して応援してくれることで、選手もどんどん盛り上がって。

三橋

そうそう、レスラーもやる気はどんどん出るし、元気もらえるし。声援が大きいところと、シーンとしているところでは違うもんね。乗せられるというか。僕らも人間なんで、一応。真壁選手はキングコングですけど(笑)。そういう、人からの声援というのは乗せられますよね。

ライガー

ファンにかけられた言葉で、印象に残っている思い出とかってありますか?

三橋

僕が試合をやっていて、場外にバーンって落とされて「痛ってー」と思っていたら、1番前にいたお客さんが「頑張れ! なまはげ!」って。その人が僕の方を見て言っていて。「なまはげ・・・俺か?」みたいなことがありました(笑)。それはちょっとたしかにデザインがね、永井豪先生は鬼みたいなイメージだったんだろうけど。ダイレクトにストレートに言われましたからね。「なまはげ、頑張れー!」って。

ライガー

もしかして、それは秋田の方の大会ですか?

三橋

そう、秋田! 本当に秋田。まあ秋田だなあ・・・と思いました(笑)。そういういろいろな勘違いの声援というのは、覚えていますね。

ライガー

印象に残るってことですね。

三橋

印象に残りますよね。もう10年、15年とか前なのに今でもはっきり覚えていますよ。そのネタは鉄板ネタとして、今でも使わせてもらっています。なまはげじゃないよーって。

ライガー

ほかに、なにか嬉しかった声掛けとかはありましたか?

三橋

「ライガー」って名前を自分の子に付けたってありましたね。「え! それまずくね?」って。字はもちろん当て字になっているんですけど、どういう字だったかな。麗しいに華かな。なんかね、凝った名前だったんです。しかも、何人かいたんですよ。女の子でも、男の子でも。ライガくん、ライガちゃん。

ライガー

それは相当なファンですね!

三橋

あと、結婚式の写真で。白無垢のお嫁さんと紋付き袴の男がライガーのマスクを被っているというのもありました。絶対これ後悔するぜって思ったんですけど。新郎新婦がマスクマン、ライガーだよ。どうすりゃいいんだ(笑)

ライガー

でも、応援されているとか、愛されているというか。

三橋

それは思います。ありがたいと思いました。

ライガー

今年ですと、引退のこともあり、特に様々な団体、地方に向かったと思うんですが、会場、地方とかで、印象に残っているエピソードはありますか?

三橋

僕たちは基本、バスで移動するんですね。で、風景がすっごく綺麗だったのは富山。ざーって本当に端から端までドーンって富山連峰なの。それを見ながら高速を走るときって、「うわ、綺麗なところだな」と思った。・・・いや、本当に思いましたね。富山連峰、立山連峰というね、そのときは感動しました。

ライガー

バスで移動すると、景色は綺麗に見えそうですね。

三橋

そうです。高速から見られるんだよね。特に富山の立山連峰はすごかった・・・綺麗です。本当に素晴らしい。あと、大阪なんかだと、高速を下りる手前のところに大阪城が見えたとか、その土地の名所が見えると、おーって思いますよね。結局、ホテル→会場、会場→ホテル。で、次の会場へ・・・という、その繰り返しなんで。変化と言えば、そういうところですよね。

ライガー

日本全国を周っていると、その土地その土地のおいしいものも食べられますよね。

三橋

それ、よく言われるんですが、僕らの仕事(試合)というのは大体、午後の6時~10時過ぎくらいまでなんですよ。だから食事に行くのは10時過ぎとか、11時。その土地のおいしいものを出してくれるお店は、閉まってます・・・。行くとしたら居酒屋みたいなところか、コンビニですね。

ライガー

それはなかなか寂しいですね・・・。

三橋

まあそんな贅沢はできないので、できるとしたら風景や名所を見るくらいしか楽しみがないので。そういうのが見えたときとか、富山の場合もそうですけど、Twitterで「こういうすごいのが見られた」ってツイートをしますね。ちょっと心が洗われるじゃないけど。

ライガー

疲れが癒される瞬間があるってことですね。

三橋

そうですね。癒やされるんですね。

ライガー
未来を語る獣神サンダー・ライガー選手
さまざまな思い出を振り返るライガー選手。そして未来を語ります。

新日本プロレスという居場所。そして未来のプロレス

ライガーさんはずっと新日本プロレスに所属していますが、改めて、どんな団体なんですか。

三橋

新日本にいてよかったなと思うのは、みんないい人、いいやつばっかりなの。

ライガー

レスラーだけでなく、裏方スタッフも含めてということですね。

三橋

全部、全部。こういう言い方をすると、語弊があるかもしれないし、それはちょっと言いすぎじゃねえかって言われるかもしれませんけど・・・そうじゃないやつって辞めてしまうよね。

ライガー

その輪に入れないというか、ちょっと調和が取れないというか。

三橋

一概にそういう理由で辞めていった人だけじゃないですけどね。やっぱり本当にみんな癖はあっても、いい人、いいやつって俺は思ってるから。合う、合わないはそれはあるでしょう、人間だから。でもね、基本みんないい人よ。プロレスを頑張って盛り上げようって、みんな頑張っているので。

ライガー

他の団体に出られたときに、こういうところが空気が違うなって感じるところはありますか?

三橋

空気が違うなというか・・・僕、みちのくプロレスさんが好き。

ライガー

先日もみちのくさんのリングにあがっていましたね。

三橋

な~んかみちのくプロレスさん好きなんだよね。青春時代を過ごしたわけじゃないんだけど、なんかみちのくプロレスさんが遠くに行ったりすると気になるし。タイガーマスク選手がもともとみちのくプロレス出身なので、「今のみちのくプロレスどうなってるの? どこらへんで試合してるの?」って言ったら、「知りませんよ、僕が辞めたの10年以上前ですよ」って、いつも怒られるんですけど(笑)

ライガー

ついつい気になっちゃうんですね。

三橋

なんかね、青春なんだよね。実際、青春時代はそこじゃないんですけど。もともと「ユニバーサル」というプロレス団体があって。そこからみちのくプロレスというのができたんですけど。リングを選手みんなで作って、そういうのは僕にとってすごく新鮮だったというか。新日本プロレス、全日本プロレスなんかもそうですけど。リング屋さんという人がいて、リングを作ったり、パンフレットを売ったり、商品、Tシャツとかを売ったりするというのがあったんですね。だから僕らは行って、すぐ練習できる。でも彼らの団体は、まず会場作りから始まるんですよ。それをみんなでやる。そういうのもいいなって。純粋に、単純に思った。

ライガー

自分たちで興行を作り上げている感じがいいですね。

三橋

そういうのもいいなというのがあったので、今でもそれは思う。みちのくさんは最初からだから。その当時、プロレス団体はたしか新日本と全日本としかなかったんじゃないかな。そこにユニバーサルプロレスというのができて、さらにみちのくプロレスさんとか分かれて。ユニバーサルプロレスさんも、そういう風に選手みんなでリングを作る感じだったんですけど、みちのくプロレスさんの方がイメージが強いですね。

ライガー

新日本プロレスの特色でいうと、寮の名物で「寮生がちゃんこをつくる」というのがあると思うんですが、他人がつくったちゃんこで「これはめちゃくちゃうまかったな」という思い出はありますか?

三橋

うまいな~と思ったちゃんこは、新日本プロレスで初めて合宿所に入ったときがちょうど夕方で、ちゃんこの残りがあったんですよ。僕、空きっ腹で「腹減ってるか?」って言われて、「減ってます」って言って。「食べていいよ、残っているから」って言われて、食べたちゃんこが佐野直喜さんがつくった白玉だんごのちゃんこでした。

ライガー

ライガーさんの同期の佐野直喜さんですね。

三橋

ソップ炊きみたいなやつに、だんごの白玉が入っているんですよ。当然、白玉だんごは入っていなくて、本当に残り物という感じだったんですけど、おいしかったなあ・・・。「うんめえ!」って。毎日こんなもの食えるんだって本当に思ったんだ。本当においしかったねえ。

ライガー

それは素敵な思い出ですね。最近だと、どうですか?

三橋

辻選手がつくったトマト鍋。トマトピューレみたいなのを使っているんですけど。その色を見て、勝手に自分でキムチちゃんこと間違えてね。自分の茶碗にキムチの素を足して、ごま油を足して混ぜて今日のキムチはうめえなって食べていたら「ライガーさん、すみません、今日トマトちゃんこなんです」って。勘違いはありましたけど、あのトマトちゃんこはおいしかった。

ライガー

辻選手はワイルドな風貌やプロレススタイルが特徴ですが、料理もお上手なんですね。

三橋

あいつは料理上手いから凝るんですよ。にんにくでちょっと香りつけてとか、オリーブオイルでとか、うんちくたれるんですよ。ああじゃない、こうじゃないって。でも、上手いから文句も言えなくて、うんうん、うんうんって食うんです。キムチちゃんこと間違えて食べて、それを棚橋に暴露されたという苦い思い出のちゃんこなんですけど、おいしかった。佐野さんのソップ炊きの白玉入りちゃんこと、辻選手のトマトちゃんこ。これは忘れられない。

ライガー

逆においしくなくて、忘れられないのはありますか?

三橋

本人の名誉のために言えませんけど、激まずちゃんこ。出汁をとるのに昆布を入れるのは分かるじゃないですか。でもアホだから、昆布を1袋ダバーって入れる。だからグツグツ、ドロドロになっていて、出汁でもなんでもないですよ。それに味付けしたもので「食えたもんじゃない! なんだこれ!」というのをつくった選手がいます。あれは食えない。すごいよ。グドグド!

ライガー

誰がつくったかは、ファンのご想像におまかせしますということで(笑)。
ライガー選手は今も結構つくられますか?

三橋

僕も料理好きだから、自分でつくりますよ。
朝ごはんもちゃんと毎日つくっているし、あるものでね。

ライガー

ライガー選手のちゃんこは好評だと聞いていますが。

三橋

わりと評判いいみたいですね。

ライガー

さて、今日はいろいろ長くお聞きしたんですけど、最後のご質問です。
東京ドームの1.4と1.5のことをお聞かせください。

三橋

1.4と1.5というのは、僕にとってというか新日本のジュニア、過去と未来を見せられるんじゃないかなと思います。4日は新日本プロレスのジュニアにはこういう時代があって、一世代を築いたものがあって、藤波さんが最初で・・・という。そういう歴史的なものを見せられるから、過去。そして大事なのは未来だから、5日はそういう試合をお見せできると思います。どうなるか分からないけどね。

ライガー

1.4と1.5は引退試合をやって、その後のライガー選手は何を見せていきたいですか?

三橋

会社とはいろいろ話をしているんですけど、今まで長年やってきて「もうちょっと、こうしたらレスラーが楽になるのに」とか思う部分もあってね。今巡業に入ったりすると、道場が新弟子だけになったりとか・・・そうなったときに指導できるというか、ちゃんと管理できる人がいた方がいいんじゃないかみたいな。管理人みたいな。

ライガー

ライガーさんが今度はその裏方、管理人になりたいと。

三橋

なりたいですね。僕は。解説とかなんとかというのも声かけていただけますけども、とにかくやれることは全部やっていきたいなと思います。そういう裏方さんとかに今まで助けてもらった分、今度は俺が新日本プロレスに対してできることがあればな、という思いがあるわけです。

ライガー

後進を育てるという大事な役割になる。そういうプランが1つあるということですね。

三橋

そういう仕事に携わりたいですね。自分ができることはなんでもやってみたいですね。選り好みじゃなくてね。チャレンジしたいと思います。

ライガー

1.4と1.5、そして未来の新日本プロレスが楽しみです!
今日は本当にありがとうございました!

三橋

こちらこそ、ありがとうございました!

ライガー

CREDIT

クレジット

執筆・編集
303BOOKS所属、本の編集者。新日本プロレス、アメフト、プロ野球、ツール・ド・フランス、劇団唐組…これらを見ていると1年が終わります。
撮影
某研究学園都市生まれ。音楽と東京ヤクルトスワローズが好き。最近は「ヴィブラフォンの入ったレアグルーヴ」というジャンルを集めて聴いている。