10万人に1人の難病と闘う俳優・間瀬翔太#4

難病になって変わった、芸能人としての生き方

この記事は約6分で読めます by 遠山彩里

前回は、10万人に1人の難病「脳動静脈奇形」になった時の話から、辛い手術やブログを始めたきっかけ、その時の心情について話してもらいました。今回は、芸能人としてと、1人の人間としてという両面の間瀬くんに迫りながら、今後の活動について聞いていきたいと思います。

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座りながら膝を立てる間瀬さん
間瀬翔太(ませしょうた)
1986年生まれ、北海道出身の33歳。17歳の時にストリートダンス中、代々木公園でスカウトされる。その後、アイドルグループ「BLIZZARD(ブリザド)」のメインボーカルとしてデビュー。解散後は俳優として「龍が如く6」「愛なき森で叫べ」「妖ばなし」等に出演。2018年には新曲「Butterfly Effect」がドラマ「家政婦は見た!」で起用。
2019年7月に10万人に1人の難病、脳動静脈奇形を発症し、現在も難病指定のために活動中。
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アウトローに進むジョーカーか、芸能人としてのヒーローか

今まで話してても、間瀬くんってみんなを楽しませて笑顔にするっていうのが魅力でもあり、一種のキャラクターになってると思うんだけど、さすがに入院中はそんなことも考えられなかったでしょ?

遠山

余裕はなかったね。それが悩みだった。やっぱり人を笑わせる、元気にさせるっていうのが、芸能人の間瀬翔太だから。

間瀬

1人の人間としての間瀬翔太は、違うところにあるわけだからね。ブログを書いてる時は、どんな気持ちだったの?

遠山

”〜〜だった!(笑)”とか書いてても、実際の僕は「怖いな、いつ死ぬのかな、明日もまたブログ書けるかな」っていう不安をずっと抱えてたね。実は一週間先のブログまで書いてて。

間瀬
座りながら微笑む間瀬さん

毎日更新してるもんね。

遠山

してるしてる。やっぱりいつ死ぬかわからないっていうのは未だにあるよ。でも逆に、10万人に1人しかならないってことは、10万人に1人しか知る由も無い病気だから、それに利用されていこうかなと思って。

間瀬

難病を逆手にとるっていう、間瀬くんらしい考え方だねっ。

遠山

そう。喧嘩は好きだけど、今度はアウトローとしてじゃなくて芸能人として、難病指定してもらうためのところと喧嘩しようかなって思って。

間瀬

今の、すごいかっこいいセリフ! 今までアウトローとしての喧嘩しかしてこなかった間瀬くんが、今は難病のためにターゲットを変えて喧嘩をしてるっていう、素晴らしい人生の変化だね。

遠山

これ、今日(取材日時点)ちょうどニュースになったんだけど、芸能人に誕生日とかの祝福メッセージをオファーできる「セレブレイトメッセージ」っていうサービスの新キャストとして選ばれたのね。そしてそのギャラは全部日本赤十字社に寄付するって決めてて。で、ある程度の寄付額までいくと、厚生労働省から直接表彰状をもらえるの。

間瀬

※間瀬翔太本人から直接メッセージが届く『セレブレイトメッセージ』

新しい仕事も来てるし、そんな素晴らしい目標もあって、人間として尊敬する。

遠山

でも僕はその表彰状が欲しいんじゃない。その時に、今たくさんの人に協力して書いてもらってる難病指定の署名の紙を渡そうと思ってて。今僕がやるのは絶対にニュースになるから。

間瀬

※10万人に1人の難病【脳動静脈奇形】を難病指定して下さい!(オンライン署名収集サイト『Change.org』 )

確かに。間瀬翔太だから意味があるよね。

遠山

同じ難病で苦しんでいる人を助けたいし、難病指定してもらうことで医療費や病院までの交通費が安くなったりするんだよね。だから、これから生まれてくる子供で脳動静脈奇形の子もいるだろうから、その子たちの未来のためにも行動しようと思って。

間瀬

芸能人からヒーローになったね。

遠山

そう!今のいいね(笑)

間瀬

アウトローに進むジョーカーなのか、芸能人としてヒーローになるかの分かれ道が何回かあって、結果目の前にいるヒーロー間瀬翔太が誕生したんだね(笑)

遠山

周りに支えてもらえたから、ジョーカーにならずに済んだっていうのが大きいね!

間瀬
座りながら左を見る間瀬さん

ファンを守るための喧嘩上等!これが“間瀬翔太イズム”

今後はどういう仕事をしていきたいとかあるの?

遠山

まだ見えてないんだけど、今は俳優より何より、人を笑わせられる仕事につきたいと思ってる。インフルエンサーとしての仕事とかもやりたいかな。

間瀬

今の間瀬くんなら、いろんな仕事の可能性が見えるよね。学校に講師として登壇するとか。さっきの話でもあったけど、逆手に取ると10万人に1人しか教えることはできないから。それはもう使命なんだろうね。

遠山

10万人に1人業界で一番しゃべり上手い自信はある!(笑) あと、芸能人でこの病気になった人は1人もいないからね。

間瀬

病気になる前は、もちろん人を笑わせたいとか、ファンを喜ばせたり守りたいっていう気持ちがあって芸能活動をやってたと思うんだけど、病気になってからの芸能活動っていうのはまたちょっと変わってきたわけじゃない。

遠山

そうそう、全然違う!

間瀬

見せたい人もまた変わって来てるわけだし、敵もまた変わったよね?

遠山

見せたい人、戦う人、守るべき人、多分全部変わった。自分自身のことも別人だと思ってる。

間瀬

そこがやっぱり、芸能人としての生き方として変わったところではあるんだろうね。

遠山

今まで守るべきものっていうのは自分のファンじゃん。だけど今は、脳動静脈奇形っていう僕と同じ難病の人と、これから先発症する人、あとはこの記事を読んでくれてる人の中でも数年後に同じ病気になる可能性だってあるかもしれないから、そういう人たちのために先に守りのアクションをしておく。そう考えると、守るべき人はやっぱり増えたね。

間瀬

間瀬くんだって、自分が難病になるなんて思ってなかっただろうし、周りにいる私たちだって思ってなかった。でもそれって、この記事を読んでくれてる人も、間瀬くんのファンも頭のどこかでは絶対に思ってることだと思うんだよね。「自分は大丈夫」って。

遠山

本当にそうだと思うよ。実際にならないと実感も湧かないしね。

間瀬
座りながら空を見る間瀬さん

でもだからこそ、みんなから結構身近なところにいて、そういう実体験をしてる間瀬くんが発言する言葉に重みがあるよね。

遠山

そう伝わって欲しいなって思ってる。やっぱり、10万人に1人って聞くと宝くじじゃん。みんな2等の宝くじって当たると思わないよね?僕も、そんなの当たんないと思ってたら当たっちゃって。でも今は、マイナスじゃなくてプラスに捉えてるよ。

間瀬

最後に、今の芸能人の間瀬翔太として、何か伝えたいことはある?

遠山

元々ただの不良から芸能人になって、周りから見たら不真面目な奴が真面目になったくらいにしか思わないと思うけど、僕は未だに自分の病気とも、その病気を悪く言う人とも喧嘩上等!これが間瀬翔太イズムって思ってるかな。

間瀬

芸能人の間瀬翔太として、見せたい人、戦う人、守るべき人は変わったけど、大元の軸としての“間瀬翔太”はブレないね!だから友達やファンがついてくるんだと思う。

遠山

やっぱり、ファンを守るための喧嘩上等。もちろん今は、人を傷つけるためじゃなくてね。

そして最後に言いたいのは、生きててよかった〜!

間瀬
ヘルプマークを見せる間瀬さん

本当によかった!これまで全4話、笑いあり涙ありの素敵な話をありがとうね!これからも、間瀬翔太くんの活躍に期待です!!

遠山

CREDIT

クレジット

執筆
フリーのライター兼プランナー。趣味は料理と映画鑑賞、特技は一人飲み。一人でどんなお店にでも入れるため、取材も積極的に行う26歳。人との繋がりとコミュニケーションを大切に、遊びも仕事も全力で取り組みます!
撮影
千葉県千葉市美浜区出身。世間のブームにのりたい47歳。パンダが好き。
撮影
某研究学園都市生まれ。音楽と東京ヤクルトスワローズが好き。最近は「ヴィブラフォンの入ったレアグルーヴ」というジャンルを集めて聴いている。