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絵本の読み聞かせや、わらべ歌や手遊びなどが楽しめる「ふわはね絵本のある時間」を定期的に開催する絵本講師のふわはねさん。今回はふわはねさんに、その名前の由来や、絵本講師を目指したきっかけについてうかがいました。
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絵本を描く人、作る人、売る人、買う人、読む人、読んでもらう人を繋ぎたいと「絵本のつなぎて」として関西を中心に活動を繰り広げる。絵本で出会う扉や広がる世界を楽しもうと絵本の紹介や親子の時間が楽しくなる発信を続けるInstagramは子育て中のお母さんや幼児教育に携わる先生方に支持され、フォロワーは1万人を超える。
ふたりの娘から生まれた“ふわはね”という名前
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今日は、よろしくお願いします。さっそくなんですが、「ふわはね」という名前の由来をお聞きしてもいいですか?
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実はそんなに深い意味はなくて。うち娘がふたりいるんですけど、上の子が羽に音で「羽音」っていう名前なんですね。
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ハノンちゃん?
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そうです。下の子が漢数字の二に人偏に右の佑に羽で「二佑羽」っていうんです。
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フウワちゃん。なるほど。
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ふたりとも名前に羽を付けたかったんですよね。赤ちゃんが生まれても、もちろん羽は生えていませんよね? でもその羽を名前に付けることで、大きく羽ばたけるんじゃないかってイメージがあったんです。私は、ふたりの名前をとって、「ふわはね」にしたんです。
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なるほど。いい名前ですよね。なんか、ふんわり羽が舞うようなイメージで。
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ありがとうございます。2006年にブログを始めたんですが、その時に「ふわはね」で登録したんです。最初は「ふわはね絵本」っていう屋号で、本名を使っていたんですけど、みんなが私のことを「ふわはねさん」って呼ぶようになったので、もう「ふわはね」っていう名前にしました。
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枚方 蔦屋書店では毎月末に、ふわはねさんが講師を務め、その月に枚方 蔦屋書店に入荷した絵本をコンシェルジュさんと共に紹介するコンシェルジュカフェを開催。絵本ファン、仕事や家庭、ボランティアで絵本の読み聞かせをしている方などが多く参加している。ふわはねさんと、絵本のことを、気軽に、楽しく話すこともできる。今回の写真は、2020年10月4日に行われたものを掲載。
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どういったきっかけで、この活動をはじめたんですか?
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元々、大学で児童文学を学んではいたんですけど、卒業後は、出版業界や絵本関連には進まず、営業の仕事を5年ぐらいしてました。でも何か子どもに携わる仕事はずっとしたかったんですよね。でも結局そのまま結婚をして、子どもが生まれました。その後、ちょうど子どもが1歳のときに絵本講師っていう資格を見つけたんですよね。
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そういう流れだったんですね!
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それから、「自分が今できることをやろう!」と思って、子育ての話だったりとか、絵本の紹介だったり、そういう発信ができる場としてブログを始めました。
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なるほど。大学で児童文学をやってたということは、もともと絵本とかが好きだったんですか?
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そうですね。でもその頃も、何か子どもに携わりたいとは思っていましたし、絵本も児童文学も好きでした。でも、ちょっと学びたいなというぐらいな感じで、目的意識を強く持って学んでいたわけではないんです。
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でも、子ども時代は、児童文学が好きだったんですよね?
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本を読むのはやっぱり好きでしたね。父の書斎を借りて、よく読んでました。ただやはり大学に入ってしまうと、自分よりもっと勉強をしてきた人たちがたくさんいて、絵本を描く授業でも、才能ある人がまわりにたくさんいるんですよね。そういうのを見てしまって、自分が絵本作家を目指すとか、出版社に勤めるってイメージがわかなかったんです。
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そうなんだ。営業は全然子どもは関係ないタイプの内容だったんですね。
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本当に、電気系の商社とかだったので(笑)。
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ビジネスパーソンだったんですね。その会社は結婚するときに辞められたんですか?
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5年ほど働き何か新しいことをと思っていた時に、淡路島である国際花と緑の博覧会「ジャパンフローラ」の開催を知り、このアテンダントの募集があって。もう誰にも言わずに勝手に応募したら合格したんです(笑) 家を出て、会社も辞めて、その半年後に結婚はしたっていう感じです。
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心に残るのは、五感で感じる絵本
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児童文学より、絵本という風に興味が移ってきたのは、どういう理由があったんですか?
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今までその辺にあったことなのに、知ると急にそれが見えてくることってたくさんあるじゃないですか。子どもにとって、そのきっかけのひとつが絵本だと思うんです。そういう出会いを小さいうちから親子でたくさんしてほしいんです。それができるのはやはり児童文学よりももっと早い段階の絵本だと思いますね。
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子どものころ、好きだった絵本って覚えてますか?
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なんかあんまり覚えてなくて。でも実際、本屋さんに行ったときに「あー、これ知ってる」って思うものはありますね。
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わかります。そういうことありますよね。
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これ食べたことがある!みたいな感覚と似ているかもしれません。ぬくもりと共に思い出したり、その本棚と一緒に思い出したりとか。うちは母がミッフィーの「うさこちゃん」のナップサックを作ってくれて、そこにうさこちゃんの刺しゅうをしてくれてたんですよね。
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素敵ですね。
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そのナップサックとおそろいの水筒はすごく今でも覚えていて、うさこちゃんの絵本が重なるんですよね。それはもう「ミッフィー」ではなくて、「うさこちゃん」なんですね。
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石井桃子さんのうさこちゃんですね。言い方としては、そこは断固うさこちゃんですね(笑)
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そうですね(笑)だから、本の内容うんぬんっていうよりも、五感で感じる絵本っていうものが、今も心に残ってますね。
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絵本講師になった後に、久しぶりにこれすごいなとか、影響受けたような絵本ってありました?
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福音館書店さんの『おにぎり』っていう絵本があって。
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一緒におにぎりを握っていく感覚になる絵本ですよね?
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そうです。子供が一緒に絵本を読みながらおにぎりを握る真似をしたりするんですけど、読んでるときに「とってとって」みたいに娘が手を出したんですよね。それを見て、この子の中ではここにご飯粒がついてるんだと思って。子どもって実際に、絵本をよく食べてるとか言うじゃないですか。本当にこの子は食べてるんだって思って、それがすごく印象に残ってたりします。
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なるほど。名著のすごさを感じられたっていう。
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そうですね。テレビやゲーム、SNSが主流の時代だからこそ、子どもにとって信頼のおける大好きな人が、手を止めて自分のためだけに絵本を読んでくれるっていう時間の大切さを、絵本講師を長年やっていけばいくほど感じるんですね。
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文字や絵では伝えられない、音、体温、息遣い、におい、そういうのが大切なんですよね。
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今私、肩書を「絵本のつなぎ手」にしてるんですね。自分が何をしたいか考えた時に、作り手さんと読む人、読んでもらう人、その間にも売る人もいれば、運ぶ人もいれば、印刷する人もいればって、いろんな人たちをつなげる人になりたいなと思ったんです。
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そういう意味だったんですね!
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もうひとつは、子育ての中で手をつないでいる時間って振り返るとすごく短いなって思ったんです。そこで、親子が手をつなぐためのツールって絵本をとらえれば、いいんじゃないかなって思ったんです。やっぱり読でくれる人がいることで、絵本は本当に温かい生きたツールになるって思ってます。
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ふわはねさんへインタビューしてると、僕まで優しい気持ちになれる感じがします(笑)次回は、絵本講師として活動を始めたところからお話をうかがいます!
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