
文字や写真、イラストなどの静止画に動きを加えて、動くグラフィックをつくるモーショングラフィックデザイナー。モーショングラフィックスの中でも、ドット絵業界で有名だというAniEmoNさんにインタビューをしてきました。最終回の今回は、モーショングラフィックデザイナーのやりがいや、今後やっていきたい仕事について、またこの仕事を目指している人へのメッセージをうかがいます。

ドット界の新星!モーショングラフィックデザイナー・AniEmoN
仕方なく進んだグラフィックの道がのちに開花

グラフィックデザイナー&ピクセルアーティスト。映像制作会社、アニメ制作会社等 計3社を経験し、映像製作における提案から納品までの基本的なフローを学ぶ。その後フリーランスとして独立し、ドット絵から企業VP、TVCMまで映像を幅広く制作。「Human BeatBox ChampionShip 2016」オープニング映像、「映画・東京喰種」におけるPCのUIデザイン等制作。チップチューンのシーンでは、「ワビサビータ!」「RobotPrins」等のMV映像を手掛ける。
今後は教える、育てる立場も視野に

AniEmoNさんはプロのモーショングラフィックデザイナーですが、この仕事はどういう人が向いていると思いますか?

自分の持っている世界をもっと形にしたい、公表してみんなに見てもらいたいっていう人が1番向いていると思いますね。

AniEmoNさんは、自分は向いている、モーショングラフィックデザイナーになってよかったと思います?

思ってますね。今後は恐らく、もっとこの仕事をする人が増えて飽和されていくんでしょうけど、タイミング的に需要のある職種で、学んでて良かった、恵まれてるなって思います。

今後はどういう仕事をしていきたいですか?

この仕事の延長線みたいな感じでどんどん映像を作っていく傍ら、やっぱり体力的にも限界は来ると思うので、今後は教える立場、もしくは育てる立場になっていければ理想かなとは思っていますね。

そうなると、今後会社を設立することなども考えてるんですか?

もし必要であればしていこうかなとは思ってます。ただ今のところはフリーランスでやっていくつもりですね。気軽ですし。

確かに人を雇うのも大変ですもんね。

人を雇うというのはその人の生活を担うわけですから、物を作る以上のプレッシャーがあると思います。

仕事をしてて、自分一人じゃちょっと厳しい時は、外注したりするんですか?

そういう時はもう自分は全く関わらず、基本的にマージンとかも取ったりせずに、知り合いにその仕事をそのまま紹介します。持ちつ持たれつの関係で。
生配信でグラフィックの実験をすることも


やっぱりフリーランスのクリエイター仲間は多いんですか?

そこまでは多くないですね。基本的には会社を辞めていった知り合いだとか。あとは自分がよく配信しているんですけれど、そこで知り合ったモーショングラフィックデザイナーの知り合いとか。

何を配信してるんですか?

主にニコニコ動画で、ドット絵のPVを配信しながら作ったり、夜にお酒のお供に雑談したりとかっていうことをしてます。


モーショングラフィックスを作って流してるんですか?

音楽に合わせてモーショングラフィックスを作って、あとは色々試したい表現とかの実験場にしたり。

それは生配信?

そうです。

そこではモーショングラフィックスのやり方とかをコメントとかで聞かれるんですか?

これどうやったの?とか聞かれることがあったらその場で教えたりもしてます。
やりがいは、口下手な人でも自分の世界を表現できること


モーショングラフィックデザイナーってどうやったらなれるんですか?

パワポでも何でも、動く資料が作れたらモーショングラフィックデザイナーですよ。

おお~。なんかかっこいいですね。

イラストが好きであれば、パソコンでイラストを書いて、動かすだけ。
しかも昔はAdobeのソフトが40万、50万していたのが、ここ最近では月額6千円程度で小学生でも触れる時代なので、モーショングラフィックスはかなり敷居が下がって作りやすくなったと思います。


モーショングラフィックデザイナーのやりがいを教えてください。

口下手な人でも、自分の世界を表現できる。これに尽きると思いますね。

最後に、モーショングラフィックデザイナーを目指している人に先輩からメッセージはありますか?

今は youtubeなど動画を発表する場、プラットフォームがたくさんあって、自分をアピールしたりアウトプットできる素晴らしい時代です。もし才能がなかったり、仮に未完成で自分が納得いかないものでもどんどんアウトプットしていけば必ず評価されていくので、積極的に自分の作ったものを公表していってほしいですね。

あと、フリーランスの先輩として何か伝えたいことはありますか?

日本は生活的にかなり保護されている場所なので、仕事が来る来ないを恐れずに、独立してどんどん自分の力を試してみてください。

知り合いの方の生活保護の話がどんどん語り継がれていきますね(笑)

そうですね(笑)

学生時代の話から仕事内容、先輩からのメッセージまで、盛りだくさんなお話ありがとうございました! モーショングラフィックデザイナーに興味がある人、ドット絵が好きな人はぜひ参考にしてみてください!