303 BOOKSのリモートワーク・ミュージック
朝から夜まで気分に合わせて
本記事で紹介したプレイリストのURLはこちら
こんにちは。この騒動に乗じて髭を伸ばしているミズオチです。
咳をしても一人…な緊急事態宣言下ですが、こんな機会だからこそ普段聴いている音楽をさらに掘り下げるチャンス!
ポップスの世界ではあまり馴染みがないかもしれませんが、今回は”サンプリング”という手法が使われた音楽を紹介します。
ヒップホップ好きには読み応えがないと思いますが、あくまで入門編ということでご容赦ください。
※サンプリングとは : 主にヒップホップの作曲において多用される手法。既存の音楽の一部を抜き取り、ラップや別のメロディーをつけて曲をつくる。サンプリングに使われる曲や音はネタと呼ばれる。
本記事内の動画は全てコピーライトもしくはYouTubeに使用を許可しているライセンス所持者が表記されているものを使用しています。
YouTubeヘルプ「この動画の音楽」の情報
某研究学園都市生まれ。音楽と東京ヤクルトスワローズが好き。最近は「ヴィブラフォンの入ったレアグルーヴ」というジャンルを集めて聴いている。
パンクからヒップホップへ
Beastie BoysはNY出身の音楽グループ。
もとはハードコアパンクを演奏するバンドでしたが、ヒップホップの影響を受け、ラップを演奏に取り入れていきます。
同じくラップを取り入れたバンドにRage Against the MachineやRed Hot Chili Peppersなどがいますが、Beastie Boysはバンド形態をやめて3MCとDJという構成になっているのが大きな違いです。
サンプリングも多用し、かなりヒップホップ寄りのグループと言えるでしょう。
みんなサンプリングしてるかも?
認めない人もいるかもしれませんが、日本一有名なヒップホップと言えるでしょう。
なにしろZeebraの歌う「俺は東京生まれHip Hop育ち 悪そうな奴は大体友達」というパンチラインはあらゆる場所で応用が効き、誰もが耳、いや口にしたことがあるかと思います。
こういった名ゼリフを拝借することもサンプリングなので、口にした人はいつの間にかサンプリング経験者かも。
元ネタはアメリカのロックバンド、The Smashing Pumpkinsの”Today”という曲です。
なお、このあとDragon AshのボーカルKjとZeebraの仲が悪化し、Zeebraは自身のグループ、キングギドラの「公開処刑」という曲のなかで「おめえのグレートフルデイズも今日まで」と痛烈なディスをかましています。
サブカルとヒップホップ
日本のヒップホップの多様化を推し進めたスチャダラパー。
ヒップホップのもつマッチョイズムとは反対に、実はヒップホップはサブカルチャーと相性がいい!ということを日本に知らしめたグループです。
小沢健二とコラボした「今夜はブギー・バック」も大ヒット。
太陽にほえろ、ドリフ、クレイジーキャッツなど、日本人ならではのサンプリングで黎明期のJヒップホップ界をリードしました。
1stアルバム「スチャダラ大作戦」に収録されたこの曲。元ネタわからない人はテレビ買ってください!笑
サンプリングをサンプリング
気づけば90年代の曲ばかりだったので、時代を一気に進めてひと休み。
トラックメイカーEVISBEATSがラッパー田我流を迎えてつくられたこの曲。
アメリカのヒップホップグループ、Slum Villageの「Fall in Love」を弾き直したものだと思われます。
2000年くらいから、サンプリングは権利関係の処理にコストがかかるようになり、それを回避するために弾き直しされることも多くなりました。
サンプリングからサンプリング的手法に変わったわけですが、その分アレンジの幅は広がりました。
この曲もかなり違う雰囲気になっていることがわかるかと思います。
MV中に元ネタのCDを手にとったり、リリックに元の曲名が出てくるところもニヤリとする部分です。
後ろ!後ろ!
最後は追悼も込めて。Stillichimiyaは先ほどの田我流が所属する、山梨のヒップホップグループです。
振り返るとネタに振りがちなラインナップ。著作権がグレーで、アップロードされていないものも多いのです…。
サンプリングは今やヒップホップだけじゃなく、他ジャンル、映像作品などでもしばしば行われる手法。
たまには縦に掘り進んでみませんか?
あっ、これBGMの記事だった…。