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前回は繊維画という独自の技法に辿り着くまでをうかがいました。今回は繊維画のみならず、様々な技法で描かれた怜さんの作品世界について掘り下げていこうと思います。
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アーティスト稲葉怜の『New season』
アートに出会う
![稲葉怜さん](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/a_in001-12-1024x683.jpg)
東京生まれ、東京育ち。「着物の糸」で描く独自の手法、「繊維画」で高い評価を受ける。常に新しい手法を模索しながら、獲得。国内外で個展開催、アートフェアに参加しながら活動の幅を広げている。
公式サイト・Facebook・Instagram
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前回紹介した『音吐』以降、繊維画を再び描くまで期間がありますよね。それはなぜでしょうか?
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『音吐』で出し切ってしまった。というのが正直なところでしょうか。それで別の描き方を探しはじめたんです。
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そうだったんですね。では時系列にそってそれらの作品について聞いていきたいと思います。まずこちらの作品はどのようにうまれたのでしょうか?
![水彩の作品](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/a_in001-17.jpg)
![キャットストリート SWEDISH CARE ALVA 壁画](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/a_in002-20.jpg)
![](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/maru_inaba.jpg)
これは水彩やアクリル絵の具がベースで描かれていて、そのあとペンで描いてます。この頃は「にじみ」で表現することがすごく楽しかったんです。
![](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/maru_sugiyama.jpg)
繊維画とはまったく違う鮮烈な印象を残す作品です。こちらの作品は、まったくちがう動物ですね。
![蓮と狼](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/a_in003-18.jpg)
![](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/maru_inaba.jpg)
私は野生動物の持つ強さと繊細さを描くのが、好きなんです。これはアクリル絵の具で描いています。個展のお話をいただいた時にちょうどオオカミに興味がありまして、この作品 は『WIND WOLF』といって野生のオオカミを描きました。この時の個展では、他にもクマやフクロウなど森の 動物たちを描きました。
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その後には繊維画でも動物を描かれてますね。
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はい。元々馬が好きで、乗馬をしていたこともあり、馬をモチーフにしました。この作品では馬のたてがみを繊維で描きたかったんです。
![馬 繊維画](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/a_in004-16-1024x768.jpg)
![](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/maru_sugiyama.jpg)
どう見ても別のアーティストのようです。こういうのは色々試してみて、手法を見つけていくんですか?
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どんな題材も手法もそのときのインスピレーションで決まります。
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変化を恐れないというのもありますが、変化が必然なんですね。
オーダーやコラボレーション作品
![alphabet](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/a_in005-13.jpg)
![alphabet](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/a_in006-9.jpg)
![](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/maru_inaba.jpg)
このシリーズは「NUMBER」という代官山のカフェでの展示会に向けてN・ U・M・B・E・R という5つのアルファベットとその他好きな文字を何個か描きました。
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文字を斬新な手法でアートにしているので、他の企業の広告などにも映えそうなインパクトの強い作品です。このような作品ってほかにもあるのでしょうか?
![](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/maru_inaba.jpg)
あります。個人のお客様以外にフランス料理店からであったり、ホテルの天井画であったり、依頼を いただいて作品をつくることもあります。
![フレンチレストランへの作品](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/a_in007-5.jpg)
![a pieceシリーズ](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/a_in008-2.jpg)
![浅草のシャッター](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/a_in009-2.jpg)
![ペン画 作品](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/a_in010-2.jpg)
![ホテル天井画](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/a_in011-2.jpg)
![](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/maru_sugiyama.jpg)
フランス料理店の作品は抽象的で、曲線が優美ですね。天井画はモノトーンでシャー プで、どこかエキゾチックな印象ですね。前述した作品とはまったくちがって美しい。
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ここまで様々な怜さんの作品についてうかがいました。次回は個展『New season』やこれからに話を進めていきます。
![smile](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/a_in012-2.jpg)
![Kaisuの前に立つ稲葉さん](https://303books.jp/app/uploads/2019/12/a_in006-4-640x427.jpg)
東京都港区赤坂6丁目13-5
03-5797-7711
http://kaisu.jp/ja/
「旅慣れたトラヴェラーにも愛される宿」をコンセプトに2015年6月に赤坂にオープン。以来、世界から集まった約1万人以上が宿泊した。1階のバーでは定期的にアーティストの展覧会が開催されている。
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