書店クエスト

重版出来

この記事は約3分で読めます by 野田浩樹

こんにちは、野田です。

のだひろき
野田 浩樹

東京生まれ。ブルーベリーを育てる事と動物が好きなナイスガイ。世界ネコ歩きは毎週欠かさず見ている。プログラマーをしていたはずが、なぜか47にして営業に。

    久しぶりの営業ブログですが、実はまだ営業には行っていません。さすがにこんな時期なのでなかなかね…しかしそれでもちょっと書いておきたいことができたのです。

    弊社は今年出版社になったのですが、初めての出版物である『まり〜んずかん2020』が6月23日に発売されました! いやー、本当に長かった。本来はプロ野球開幕と同時に発売するはずだったのですが、コロナの影響でプロ野球の開幕が延び、それにあわせて本の発売も延びるという事態に。

    その度に発売延期の処理をするため、営業の加藤が登録データの修正やら関係各所への連絡、FAXの文面変更で大わらわでした。さらにその間に鳥谷選手の入団やら和田選手が支配下登録される等、ページの追加を余儀なくされる事態が相次いで起こり、夜遅くまで編集の三橋が作業をすることに。そんな困難をみんなで乗り切ってなんとか無事発売までたどり着くことができました。

    私は特に苦労とかなかったですけどね。

    営業に出かけることができなかったので、会社のコミュニケーションツールで「まじっすか!?」「うわ、それは大変だ…」などと賑やかしをしていたくらいしか記憶が。

    いや、もちろん私も社会人です。それ以外にも仕事はしてましたよ? 目に見えるところだとコラムとか書いてました。音楽のコラムとかね、「よく知らんけど」とか書いてましたね。あとはあれです、アニメのコラムを2本も書いちゃいました。恋愛物と言い張ってガンダムF91の話とか書いてました。

    仕事をしてたはずなのになんだろうこの成果物…

    話がそれましたが、とにかくコロナ騒ぎをみんなで乗り切って『まり〜んずかん2020』発売したわけです。私の仕事なんてどうでもいいんです。よくないけど。

    で、ありがたいことにマリーンズが開幕1敗した後8連勝してくれたおかげで首位になり、千葉県の書店さんを中心に次々と注文が! 在庫がみるみるうちに無くなっていきました。そうなってくると段々とあれが現実味を帯びてきました。そう、

    重版

    です。本が売れたのでまた刷っちゃうわけですね。これはその本が想定以上に売れた証なのです。そしてこれをまた売り文句にしちゃおうと社内でも話し合いが。

    文面はどうしましょうかねえ。「重版出来(じゅうはんしゅったい)」がいいかな? それとも「重版決定」がいいかな?

    加藤

    !!!

    野田

    どっちがいいですかねえ。

    安部

    「重版決定」にしよう。「重版出来」だと刷り上がったって意味になっちゃうから。

    心平

    なるほど、わかりました。

    加藤

    (まじか…)PCカチャカチャ
    (うわ…まじだYO)

    野田

    そんなこんなで重版の告知文が決まったのですが、私の中ではそれどころではなかったのです。衝撃の事実が判明したのですYO。あの場ではとても言えなくて、今このブログで告白しますが、実はこの時までネタでもなんでもなく

    重版出来(じゅうはんしゅったい)って重版出来(じゅうはんでき)って読む物だと思ってました…

    重版できましたー、的な意味で。

    いや冷静に考えれば「それなら『重版出来ました』って書くだろ」って思うとこですが、なぜかこれに関しては今までまったく考えたことがなかったです。出版業界の慣例くらいにしか思ってませんでした。

    加藤が「じゅうはんしゅったい」って言った時にはなぜかピンと来て、「出来か!? 出来のことなのか!? まさかあれ、『でき』じゃなくて『しゅったい』って読むのか!?」って感じで、緊急事態宣言を超えて今年の衝撃的な出来事No.1でしたね、あれは。心の動揺を鎮めるために10万円くらい政府からもらってもいいんじゃないかってくらいの衝撃でしたよ、ほんと。みんなどこでしゅったいなんて言葉を覚えてるんだ…?

    社内無記名アンケート取ったら私と同じように読んでた人が一人くらいいませんかね?

    CREDIT

    クレジット

    執筆・編集
    東京生まれ。ブルーベリーを育てる事と動物が好きなナイスガイ。世界ネコ歩きは毎週欠かさず見ている。プログラマーをしていたはずが、なぜか47にして営業に。
    イラスト
    1994年、福岡県生まれ。漫画家、イラストレーター。第71回ちばてつや賞にて「死に神」が入選。漫画雑誌『すいかとかのたね』の作家メンバー。散歩と自転車がちょっと好きで、東京から福岡まで歩いたことがある。時代劇漫画雑誌『コミック乱』にて「神田ごくら町職人ばなし」を不定期掲載中。