ニュー・サブスク・パラダイス#12

医療従事者へ感謝の気持ちをこめて「海外医療ドラマ」

この記事は約8分で読めます by 一柳麻衣子

コラム初登場の一柳です。家族が寝てから私の一人時間は、大好きな海外ドラマの時間です。昔から海外ドラマ大好きで、海外ドラマといえば「ビバリーヒルズ高校白書/青春白書」でした! 40オーバーの人たちには王道ですよね。
私が好きな海外ドラマの中から、医療従事者の皆さんに感謝の気持ちをこめて、海外医療ドラマを紹介します。古いものが多いけど、有名になる前のハリウッド俳優や女優がゲスト出演していたりして昔のドラマも面白い!

ER救命救急室

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アメリカで1994年からスタートしたER救命救急室は、15シリーズまで続いた人気ドラマです。日本では1996年からNHKで放送が始まりました。私はこの時期からのERファン!

当時、ERって聞き慣れなくて、医師や看護師はこんなにも病院内を走りまわり、銃撃戦の重症者多くない?っとか思いながらも、毎回「お願い! 助かって!!」っとハラハラしながら見てました。

舞台はシカゴのカウンティ総合病院。医学生のジョン・カーター(ノア・ワイリー)が研修生として、このERにやってくるところからスタートします。15シーズンと長く続いたドラマだけに主要メンバーも変わっていくのですが、このジョン・カーターが初期メンバーとしては一番長く、11シーズンまで出演しています。

インターンのカーターが、先輩医師に助けてもらいながら成長していく様子はもちろん見どころの一つなのですが、なんといっても、ERという環境下、外科治療が必要な外傷患者だけではなく、内科、脳神神経、心臓などあらゆる患者がやってきて、瞬時に的確な判断をくだし、必要な検査をオーダーして、専門医に任せたり、緊急手術を行ったりする医師が本当にかっこいい! ”間違いました”が許されない立場で日々格闘する様子が、リアルに描かているドラマです。

また、医師や看護師たちの私生活や人間関係も長く描かれているので、敵対していた関係が、何人もの患者を救って行く中で、次第に信頼できる関係になったり、ERで働く人の子供が成長したり、親、兄弟の抱える問題があったりと、そんな人間模様も見どころです。

そして、カウンティ総合病院は公立病院なので、健康保険に入っていない低所得者の患者が病院に来るのですが、治療したい医師と、保険がないので治療費が払えない患者の問題など、アメリカの健康保険問題を知ったドラマでもあります。

ちなみに、初期メンバーにER所属小児科医ダグラス・ロス役にジョージ・クルーニーが5シーズンまで出演しています。このERのオーディションに受からなかったら役者をやめようと思っていたそうです。ジョージ・クルーニーの出世作としても有名な「ER救命救急室」です。

Dr.HOUSE

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2004年にスタート(日本では2009年〜)し11シーズン続いた「Dr.HOUSE」はプリンストンのプレインズボロ教育病院が舞台です。主人公のグレゴリー・ハウス医師(ヒュー・ローリー)は同病院の解析医療部門のチーフ。

ハウスは天才と言わしめる医師ですが、ヒューマンスキルはゼロ。傲慢で人を信じない、差別偏見もありという嫌われ者。やっと拾ってくれた病院で診断課を立ちあげます。

しかし、診察嫌いで、部下に患者の聞きにくい私生活を聞き出させるなど、病気の原因は何かを部下に討論させるというのがお決まりのパターン。

ホワイトボードに部下の意見を書き出して、ときに部下を誘導したり、否定したりしながら、その意見から病気の原因を見つけていきます。

ハウス医師の口癖は「患者は嘘をつく」。

原因不明の病気には、複数の要因が重なったり、極めて珍しい病気だったりすることがあります。そして、患者の嘘によって原因追求は困難を極めます。だから、ハウスは患者の話を信じません。真実を知るためにときには不法侵入したり、わざと患者を怒らせたりしながら、他の医師では解決できなかった病気の原因や病名を突き止めていきます。

医療探偵をコンセプトにしているドラマだけに、ハウス医師の推理に脱帽。

もちろん、こちらのドラマも医療以外にも見どころがあります。

偏屈なハウス医師ですが、自身の恋愛、救えなかった患者、薬物依存、銃撃されるなど自分に身に起こる悲劇にも苦悩し、立ち直ったり、挫折したり。

性格悪いけど、本当は誰かにかまってほしいタイプなんじゃないかと個人的には思ってます。憎らしいけど憎めないって感じです。

実は私、まだ7シーズンまでしかみていないので、ゆっくり楽しみたいと思ってます。

最後に主人公のハウス医師を演じている、ヒュー・ローリーはコメディアン出身なんですよね。ネズミを養子に迎える映画「スチュワート・リトル」の父親役も演じています。「Dr.HOUSE」でもそんなコメディアン、ヒュー・ローリーの一面を見るのも楽しみの一つ!

グレイズ・アナトミー 恋の解剖学

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こちらのドラマも長いです! 私、何年も続くドラマ好きみたいです。

2005年からスタートした「グレイズ・アナトミー 恋の解剖学」は2019年に16シーズンが放送されて、アメリカでは17シーズンの放送まで決定している、医療ドラマでは最長記録を更新しているドラマです。

主人公メレディス・グレイ(エレン・ポンピオ)を含めた外科インターンが配属されたのが、シアトルのグレース病院。

同期のインターンたちと一緒に、時に励まし、慰めあって、ケンカして厳しい仕事に臨みます。ドラマでも描かれていますが、インターンの48時間勤務とか、上司の指示は絶対断れないとか、ある意味ブラックな職場ですが、それだけ厳しい時代なんですね、インターン時代って。

だから外科医として評価されようと、インターンたちの「その手術私も入らせてください!!」という必死のアピールは、子どもが「俺がやりたい!!」ってみんなで手を上げる感じでコミカルであります。

このドラマは主人公メレディスを中心に進んでいきます。

副題にある「恋の解剖学」っていうぐらいなので、職場内恋愛があっちも、こっちも…。手術中にそんなに彼女をチラチラみて、術部をみてなくてもいいの!!っと何度思ったことか(笑)。

そんな恋愛のもどかかしい三角関係や、くっついたり、離れたりはもちろんあるのですが、天才外科医の母を持つメレディスと母親との確執、認知症を発症した母の介護、仕事の挫折、結婚、出産、育児、出世、友だちの死、同期の新たな旅立ちとメレディスの周りには次から次へとさまざまな出来事が降り掛かってきます。

メレディスは仕事はズバッと決断できるのに、恋愛に関しては優柔不断で、イジイジと引きずり、見ていてもどかしいな〜っと突っ込みたくなる場面も多々ありますが、そんなメレディスの恋愛を見守りながら見るものおすすめです。

インターン時代を3シーズンまで、4シーズンからはレジデントとしてインターンの部下を持ち、指導者としての仕事も担ってきます。

8シーズンからレジデントとしての研修医生活を終え、外科医としての中間管理職的な立場になるなど、シーズンを追うごとに変わるメレディスの立場や周り人間関係を楽しむのも、長くシリーズが続いているドラマ見どころです!

Chicago Med

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最後に、最近一番ハマっている医療ドラマを紹介します。

アメリカで2015年からスタートした「Chicago Med」です。アメリカでは5シーズンまで放送され、2020年には8シーズンまでの放送が決まりました。日本ではまだ2シーズンまでし配信されていないですが、本当にいい!

実は「Chicago Med」は、「Chicago Fire」のスピンオフドラマなんです。最初にハマったのは「Chicago Fire」の方。そしてもう一つ「Chicago Fire」のスピンオフドラマで「Chicago PD」というシカゴ警察のドラマもあります! シカゴ3部作! 今これにドハマリ中です。ちがった、今、”沼”っていうんですよね!(子どもが良く言ってます)

そして実は「Dr.HOUSE」でハウス医師の部下だった一人が「Chicago Fire」で主人公だったので、それに気づいた瞬間、一人大興奮しました。

「Chicago Med」に戻りますが、「Chicago Fire」はシカゴの消防局第51分署に所属する消防士、救急隊員の話で、救助した人が運び込まれる病院が「Chicago Med」のシカゴ医療センターというわけです。時々クロスオーバーエピソードがあり、これも見どころの一つです!

ドラマの中心はシカゴ医療センターの救急外来。複数の外来患者を同時に対応する病院内の1日を描いていく定番な感じですが、手術場面はかなりリアルです。胸を切り開いたら動く心臓とか、現在の最新医療技術を使った手術とか、映像技術もあるのかもしれませんが、緊迫感と医師の緊張感までも感じるドラマです。

主人公は外傷外科医のコナー・ローズ医師(コリン・ドネル)で、大富豪の父親とは確執があり、コナー医師に敵対心を抱いている内科のウィル・ハルステッド(ニック・ゲールフーズ)は何かとコナーに突っかかり、足を引っ張っる存在。でも二人とも患者を救うことに関してはものすごく真剣。

このドラマはアルコールや薬物依存、LGBT、尊厳死など社会問題にもなっている様々な事情を抱えた患者と真摯に向き合う医師たちの姿がかっこいいのです。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。他にも紹介したい医療ドラマいっぱいあるんです! 「コードブラック生と死の間で」とか「しあわせの処方箋」とか「レジデント型破りな天才研修医」とかあれもこれも! でもそれは、またの機会に!

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クレジット

執筆・編集
児童書編集者。今どきの中3女子とゲーム大好き小5男子の母。娘のバスケと息子の野球の応援観戦が週末の楽しみ。今は愛犬のポメラニアン2頭に癒やされる日々。どんなことでもどんな状況でも楽しむことが一番がモットー。
イラスト
1994年、福岡県生まれ。漫画家、イラストレーター。第71回ちばてつや賞にて『死に神』が入選。漫画雑誌『すいかとかのたね』の作家メンバー。散歩と自転車がちょっと好きで、東京から福岡まで歩いたことがある。江戸の消防と建築を研究中。