書店クエスト

便器

この記事は約4分で読めます by 野田浩樹

こんにちは、野田です。

のだひろき
野田 浩樹

東京生まれ。ブルーベリーを育てる事と動物が好きなナイスガイ。世界ネコ歩きは毎週欠かさず見ている。プログラマーをしていたはずが、なぜか47にして営業に。

    前回のブログに「イベントが~」とか書いてますが、今見るとのんきなことを書いてます。そうです、今は弊社もテレワークに移行してるんです。書店さんにも行けません。困ったものです。

    そんなわけで(どんなわけ?)ちょっと前に立川のジュンク堂様で撮らせていただいた写真を載せておきます。この写真を撮ってたころは、まさかテレワークすることになるとは思いもよらなかったなあ・・・。

    というわけでまた次回! と、やりたくなるくらいテレワークしてるとネタがありません。なんか外でピーチクパーチクとヒヨドリがやかましく鳴いていて、雨なのに元気だなと思って外を見てみると図々しく軒下で鳴いてるので「天からネタが降ってきた!?」と錯覚するくらいネタがありません。ちなみに写真を撮ってブログに載せようと思ってタブレットを構えたら逃げました。多分この原稿を社長に提出してOKもらったあたりで軒下に帰ってきてピーチクパーチクやり始めると思います。そういうやつなんです、あいつは。

    そんな帰ってくるかどうか微妙なヒヨドリの話ではこれ以上引っ張れないので、今回は「営業の視点で見る別の営業」という話をさせてもらいます。やっぱり自分が営業になると、他業種とは言え営業やってる方の営業方法が気になります。相手は私なんかよりもよっぽどベテランですからね、勉強させていただいております、ほんと。

    この間我が家のトイレで水漏れが起きたので水道屋さんを呼んだ時のことです。

    どうですか?

    野田

    水漏れそのものは大したことはないです。この部分の管を変えれば終わりです。ただ、便器の方が古くてもう今は扱っていないんですよ。管も探さないとわかりませんし、探して変えてもすぐ便器の交換という話になると思いますので、また管を交換することになります。ですので、この機会に便器も交換することをお勧めします。

    水道屋さん

    水漏れ修理を頼んだら便器の交換の話に。まーたこの類の話かー、営業かけてくるなー、と、正直ちょっとうんざりしてました。

    そんなに古いんですか?

    野田

    かなり古いですね。あのタイプの取り扱いが終了してからもう20年以上たっているはずです。

    水道屋さん

    今まで一回も変えてないから・・・36年くらい前になるのかな?

    野田

    なるでしょうね。普通便器は20年くらいが耐用年数なんです。そこから16年も過ぎてます。いや、あの便器はほんとに頑張りましたよ! お客さんは当たりの便器を引いたんですよ。

    水道屋さん

    (当たりの便器・・・新手のパワーワード?)

    野田

    ほら、ここ見てください。この周りの部分、ここは結露しないためについてるんです。これが剥がれかかってますよね? これが剥がれたら寿命です。おそらくあと2~3年ってとこじゃないでしょうか。

    水道屋さん

    あー、これですか。なるほど・・・

    野田

    この便器は十分頑張りましたよ、もう楽にしてあげましょう?

    水道屋さん

    完全に便器に感情移入してしまっている水道屋さん。この人ちょっぴり太目のおっちゃんなんですが、目がくりっとしていて何か愛嬌がある顔なんですよ。その人が「この便器は十分頑張りましたよ、もう楽にしてあげましょう?」とか熱弁するんです。そこまで言うのならまあ・・・と押し切られてしまいました。

    で、カタログを見ながらどの便器にするかの話をしていたのですが、最近の便器にはほぼ必ずウォシュレットがついてます。

    本体16万円ですか。ウォシュレットなしだとどのくらいなんですか?

    野田

    1万円下がります。

    水道屋さん

    あんまり変わりませんね。

    野田

    そうなんですよ。安く売ってる物を後から追加してもあまりいいものではないですし。こちらはお尻を洗ったあと、ノズルが引っ込んでからクリーニングをするんです。

    水道屋さん

    そんなことまでするんですか!?

    野田

    ほら、ウンチがくっつく可能性もあるでしょう? 私は家ではウォシュレットを愛用していますが、外ではその危険性があるので絶対使わないんですよ。

    水道屋さん

    へー、そうだったんですか。家も一階のトイレにはウォシュレットついてるんですけどね、一回も使ったことがないので知りませんでした。

    野田

    なぜ使わなかったんですか?

    水道屋さん

    いやなんとなく・・・

    野田

    使いましょうよーーー!!!

    水道屋さん

    便器の使い方で絶叫される日が来るとは思いませんでした。どんだけ好きなんだよ。これをちょっぴり太目の目がくりっとしたおっちゃんがやってるというファンタジー。ノンフィクションだし盛ってないんだなこれが。

    おっちゃんの熱意に負けてウォシュレット付きを購入&使用することを約束させられました。愛は営業成績に繋がる。のか? そして取り付け完了後に使用方法の説明を。

    ウォシュレットはこの「おしり」ボタンと「やわらか」ボタンだけ使えば大丈夫です。

    水道屋さん

    なぜかもう1つあるボタンの説明をしません。これは何なの? 興味がわくじゃん? ってことで聞いてみます。

    この「ビデ」ボタンは何なんですか?

    野田

    男性が使う必要はないものです。

    水道屋さん

    あ・・・

    48歳、察しの悪い男。

    CREDIT

    クレジット

    執筆・編集
    東京生まれ。ブルーベリーを育てる事と動物が好きなナイスガイ。世界ネコ歩きは毎週欠かさず見ている。プログラマーをしていたはずが、なぜか47にして営業に。
    イラスト
    1994年、福岡県生まれ。漫画家、イラストレーター。第71回ちばてつや賞にて「死に神」が入選。漫画雑誌『すいかとかのたね』の作家メンバー。散歩と自転車がちょっと好きで、東京から福岡まで歩いたことがある。時代劇漫画雑誌『コミック乱』にて「神田ごくら町職人ばなし」を不定期掲載中。