『白鳥の湖』とは？

『白鳥の湖』は世界で最も有名なバレエ作品のひとつであり、現代に受け継がれるバレエ芸術の魅力のすべてをふくむ、特別な作品です。プティパとイワーノフの振り付けが素晴らしいのはもちろん、作曲家チャイコフスキーの音楽はバレエ音楽として進化を極めた美しい作品です。

私は振付・演出家として『白鳥の湖』に向き合うたびに、この名作に命を吹きこんできた先人たちを敬い、バレエへの愛を深めてきました。

チャイコフスキーの音楽が幻想的な情景を描き出し、ダンサーの美しい舞踊によってストーリーに深い精神性が描かれ、見る者に大きな感動を呼び覚ましてくれる名作なのです。

『白鳥の湖』はバレエダンサーにとって「永遠の教科書」であり、「バレエ芸術の母」と言えるでしょう。

芸術監修・熊川哲也

すべてのバレエを愛する人々、ダンサーに捧ぐ

2003年に誕生したKバレエカンパニー版『白鳥の湖』。

本書は衝撃のラストシーンをはじめ、熊川哲也がつくりだした世界を小説で再現。

ロットバルト誕生の謎、オデットとジークフリードのふたりがどう愛をささやきあったのか。あのラストシーンの意味。

それらすべてを美しい絵と文章で惜しみなく描いています。

『白鳥の湖』の舞台を観ることに加え、本書を読むことで、白鳥の湖の世界はさらに広がっていきます。

また、小学生から大人まで、すべてのバレエを学ぶ人たちにとって作品の世界を深く理解し、キャラクターの内面を描くことが、できる一冊となっています。